しその香りにはどんな効果や成分がある?夏バテを吹き飛ばす食べ方5選

しそといえば、冷奴の薬味などで知られていますが、その爽やかな香りから焼酎の材料に使われることもあります。日本人には馴染みがあるしそですが、特徴や種類、含まれている成分や効能について詳しく解説します。また、しそを使ったおすすめの簡単レシピも加えてご紹介いたします。

しその香りにはどんな効果があるの?夏バテを吹き飛ばそう しその香りを楽しむレシピ5選

2019年06月04日更新

フード/レシピ

Kaede (フェリーチェ編集部)

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[1]しそとは?

しその特徴と旬

しそはビルマやヒマラヤ、中国に自生するハーブで、ギザギザした葉が特徴です。草丈は30~100cmにもなります。緑色か紫色の葉をしているしそは、秋に白や紫の花を咲かせます。

日本へは縄文時代に中国から伝わってきて、奈良時代には薬用として栽培されるようになりました。

その後、室町時代から食用として親しまれるようになり、今では料理を添える脇役として大活躍しています。

しそは、漢字で「紫蘇」と書きますが、昔中国でカニを食べて食中毒を起こした人が、しその葉を煎じて飲んだら回復したという逸話があります。

このしそが紫色で、「紫色」の「蘇る葉」であることから「紫蘇」と名付けられたとされています。

しその旬は青じそが6~11月で、赤じそは6~7月です。草丈が30cm程になったら収穫でき、収穫する時は下の方の葉から取ります。

また、一番下についている葉は土から栄養を吸い上げる役割をしているので、取らないようにします。

しその種類

しそにはいくつかの種類があります。よく、大葉としそは違うものなのかといわれることがありますが、大葉とは「青じそ」のことをいうので、同じものだといえます。

ここでは、青じそと赤じそについてご紹介いたします。

・青じそ

葉・茎ともに緑色をしています。葉や実・花を刺し身のつま、天ぷら、薬味にして食べます。

大葉と呼ばれるようになったのは、店で販売する時に葉と芽を区別するためです。青じそは西日本の一部で「青蘇(せいそ)」と呼ばれることがあります。

・赤じそ

葉も茎も紫色をしています。梅干しの色付けに使われたり、乾燥させてふりかけにもなります。また、花や実は刺し身のつまに使われます。

一般的によく目にするのは青じそですが、青じそも赤じそも同じシソ科の植物です。しかし、含まれている成分にも少し違いがあります。

その違いは色素の差で、青じそはβカロテンを多く含み、赤じそはアントシアニンを多く含みます。

色合いの差から用途に違いがあり、色を生かしたジュースや梅干しには赤じそが使われることが多く、刺し身のつまには青じそが使われることが多いのです。

青じそと赤じそは風味が少し異なるので、料理の味や好みで使い分けるといいでしょう。

しその選び方と保存方法

・栄養豊富なしその選び方

しそを選ぶ時のポイントは、葉っぱがみずみずしく、葉先までピンとして香りがよいものを選ぶことです。大きくなりすぎると香りも味も落ちてしまいますので、注意しましょう。

また、表面に傷があったり斑点があるもの、軸の切り口が変色しているもの、乾燥しているものは避けましょう。赤じそを選ぶときは葉の裏が赤いものを選ぶようにしましょう。

・しその保存方法

しそはなるべく空気に触れさせず、水分を保つことが長持ちのポイントです。

水に濡らしたキッチンペーパーにしそを1枚ずつ挟んで、ビニール袋やタッパーに入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

タッパーなどに水を入れ、そこにしその切り口を浸して冷蔵庫の中に入れるのもおすすめです。

すぐに使わないときは、しそを千切りにして冷蔵庫で凍らせておくと便利です。

[2]しそに含まれる成分と効果・効能

しその香りにはどんな効果があるの?夏バテを吹き飛ばそう しその香りを楽しむレシピ5選

α-リノレン酸でアレルギー抑制

しそは昔は咳止めによいとされてきました。しそがアレルギー対策によいとされるのは、ルテオリンという抗酸化作用を持つフラボノイドの一種がしそに含まれていることからです。

この成分はアレルギー反応を引き起こす原因になるヒスタミンの放出や、アレルギーによる炎症反応を悪化させるロイコトリエンという成分の生成を抑制する働きがあります。

その働きによって、アレルギー反応を緩和させることになります。

また、しそにはαーリノレン酸が含まれていますが、αーリノレン酸は体内で免疫を正常に働かせる作用があるEPAに変化する成分です。

免疫を正常に維持することで、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和してくれる効果が期待できます。

香り成分ペリルアルデヒドで殺菌効果

しそに含まれるペリルアルデヒドやピネン、リモネンは独特な香りを放つ成分です。

その中でもペリルアルデヒドは成分の半分以上を占めていて、これはシソアルデヒドともいわれる防腐効果・抗菌作用を持つ成分です。

食中毒の予防や消化酵素の分泌を促進して、食欲を増進させる働きがあるので胃腸を整えてくれます。

しそが料理の薬味や刺し身のつまになっているのは、このような効果があるからなのです。

βカロチンとビタミンCでガン予防

青じそに含まれているβカロチンの量は野菜の中でもトップクラスで、にんじんとほぼ同じくらいの量で、かぼちゃの約10倍の含有量があります。

このβカロチンは体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を保護して抵抗力をアップしてくれます。

また、抗酸化作用があるので老化予防に効果が高く、しそに含まれているビタミンCとともにがん予防が期待できます。

鉄とビタミンCで貧血予防

しそには鉄分が多く含まれています。また、鉄の吸収をサポートするビタミンCも含まれているので貧血予防に有効とされます。

カリウムでむくみ予防とダイエット

しそに含まれているカリウムには利尿・発汗作用があるため、身体の水分代謝がよくなり水太り解消に効果が期待できます。そして、しそは栄養価が高くカロリーが低いのでダイエットをしている人には最適です。

カルシウムで精神安定

カルシウムは精神を安定される作用があるとされていますが、しそにはこのカルシウムが含まれているので、心を鎮める効果が期待できます。

[3]しその香りを楽しむ調理方法のポイント

しその香りにはどんな効果や成分がある?夏バテを吹き飛ばす食べ方5選

調理の前に水にさらすとシャキッとする

しそは調理する前に水をためたボウルに入れておきましょう。しばらくしたら両面こすりながら流水で洗ってください。水につけておくことで、食感がシャキッとしておいしく食べることができます。

しその切り方で香りがアップ

しその魅力はその爽やかな香りですが、しその香りをさらにアップさせるためには、細かく刻むといいでしょう。

刻むことで、香りの成分であるペリルアルデヒドがさらに引き出されます。刻んだしそをパスタやご飯に和えて食べると、一層風味が豊かになっておいしくなるのでおすすめです。

しそは加熱でビタミンAの吸収率アップ

しそに含まれているβカロチンは、油で炒めたり上げることでビタミンAとしての吸収率がアップします。しそは魚のくさみを取る効果もあるので、魚の天ぷらやフライにしそを巻いて揚げるといいでしょう。

[4]しその香りで夏バテ予防!

しそには栄養が豊富であるとともに、香りが豊かで食欲がアップする効果もあるので、夏バテにはうってつけの食品です。

冷奴やそうめんの薬味として使用するとさっぱり食べることができるので、食欲がない人でも食べやすくなります。しその香りが好きな人はいろいろな料理にしそを使って楽しんでいます。

ご紹介したしその調理方法は簡単なものばかりですので、しそを楽しみたい方はぜひ参考になさってください。そして、レパートリーを広げて、しその栄養効果を取り入れていくといいでしょう。

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